医師・看護師・薬剤師の
求人・転職・アルバイトは【メディカルジョブ】

2023年 6月 の投稿一覧

整形外科医の平均年収は?働き方や年収を上げる方法についても解説

「自身が働く診療科の平均年収はいくらなのか」「自分の年収は平均より高いのか」と気になっている整形外科医の方もいるのではないでしょうか。なかには、転職を考えている人もいることでしょう。

この記事では、整形外科医の平均年収や他の診療科との年収の差を紹介しています。また、整形外科医の方が収入アップする方法もお伝えしているので、転職を検討している方や今の収入に不足を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

整形外科医の平均年収

整形外科医の平均年収は、いくらくらいなのでしょうか。少し古いデータになりますが、2011年の独立行政法人労働政策研究・研修機構の「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によると、勤務医として働く整形外科医の平均年収は、以下の通りです。現在は、これより増えていると推定されます。

年収
勤務医 1289.9万円

出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」

整形外科医と他の診療科との平均年収の違いは?

整形外科医と、他の診療科で働く勤務医の平均年収を比較したのが下記の表になります。

なぜ診療科によって年収が違うのでしょうか。理由としては、忙しさの度合いによる部分が大きいと考えられます。当直手当、夜勤手当、残業手当など、長時間労働を反映した手当の多い診療科は、年収が高くなる傾向です。

診療科 年収
整形外科 1289.9万円
内科 1247.4万円
外科 1374.2万円
脳神経外科 1480.3万円
小児科 1220.5万円
産科・婦人科 1466.3万円
呼吸器科・消化器科・循環器科 1267.2万円
精神科 1230.2万円
眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科 1078.7万円
救急科 1215.3万円
麻酔科 1335.2万円
放射線科 1103.3万円
その他 1171.5万円

上の表から、整形外科医の年収は、脳神経外科、産科・婦人科、外科、麻酔科に次いで5番目に高いことがわかります。勤務医の中でも整形外科医の年収は、比較的高い部類に入るといってよいでしょう。

出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「勤務医の就労実態と意識に関する調査」

関連記事:勤務医の平均年収は?年齢や診療科、勤務先の規模による年収の違いも解説

整形外科医の働き方

整形外科医として働く場合、勤務する医療機関は以下のように大きく2つに分かれます。

メリット デメリット
総合病院・専門病院 幅広い症例を扱い、高度なスキルが身につく 救急対応や当直などで、長時間労働になりやすい
クリニック 地域住民に寄り添った診療が行える 高度な手術のスキルは身につかない

病院とクリニックは、同じ医療機関でも役割が異なります。病院は地域の中核病院として、専門的かつ高度な医療を行うのに対し、クリニックは診療所とも呼ばれ、地域に密着した診療を行うという区分がなされています。

総合病院・専門病院

医療法において、病院は以下のように定義されています。

    医師または歯科医師が、公衆または特定多数人のため医業または歯科医業を行う場所であって、二十人以上の患者を入院させるための施設を有するものをいう。

引用:医療法第一条の五

つまり、20床以上の病床を持つ医療機関を病院と呼ぶのです。また、病院の中でも、200床以上の病床を持つ医療機関を地域医療支援病院、400床以上で特定機能病院、臨床研究中核病院という区分が設けられています。

これに対し、専門病院についての明確な定義はありませんが、特定の疾患の診療に特化した病院であるとされています。整形外科専門病院であれば、整形外科専門医が在籍し、手術、入院、リハビリまで可能な施設を有している病院です。

このような規模の大きい病院や専門病院で働く整形外科医は、多くの症例を経験できるほか、専門医の資格を持つ指導医からアドバイスを受けたり、研修や勉強会も多く開かれたりするなど、スキルアップしやすい環境にあることがメリットです。

デメリットとしては、クリニックと比べると夜勤や当直が多く、プライベートな時間を確保しにくいことが挙げられます。

前述の通り、整形外科の勤務医の平均年収は1289.9万円でした。総合病院・専門病院で働く際は、夜勤や当直手当が多くなる分、これよりも多くなると推定されます。

参照:厚生労働省|地域医療支援病院に係る基準について

参照:厚生労働省|特定機能病院について

参照:厚生労働省|臨床研究中核病院の医療法での位置づけについて

クリニック

クリニックは診療所とも呼ばれ、小規模な医療機関を指します。具体的には、病床を持たないか、19床以下の病床を有する医療機関です。

整形外科医がクリニックで働く場合、軽度な症例や地域の慢性患者を診ることが多くなります。自院ではできない手術や重症症例は、病診連携といって連携する病院で行うことが多くなります。

メリットとしては、病床を持たないクリニックの場合は、夜勤や宿直もなく、決まった診療時間に勤務するだけでよいため、ワークライフバランスの取れた働き方ができる点です。

デメリットとしては、軽症や慢性症例、リハビリテーションを扱うことが多いため、先進的な医療や高度な医療を追求し、キャリアアップを目指す医師には向かないといえます。

開業医を除くクリニックに勤務する整形外科医の年収は、夜勤や当直手当が少なくなる分、前述の平均年収よりもやや下がると考えられます。

整形外科医が年収を上げるには

整形外科医が年収を上げるには、具体的に以下3つの方法があります。

  • アルバイトをする
  • 開業する
  • 転職をする

アルバイトをする

現在働いている医療機関が副業を認めていれば、研究日などを利用して、他の医療機関でアルバイトをすることができます。医師のアルバイトとは、一日あるいは一定の時間だけ、単発で勤務することです。仕事内容は、健康診断、長期休暇をとっている医師の代診、ワクチン接種、当直などが挙げられます。

医師のアルバイトの平均時給は、10,000円前後といわれています。時給や日給が高めに設定されていることが多いため、空いた時間を有効活用して収入を得ることができるでしょう。

研究日がない医療機関に勤務していたり、副業が禁止されていたりしなければ、アルバイトを募集している医療機関も多いので、比較的チャレンジしやすい方法といえます。

関連記事:医師は副業できる?おすすめの副業や注意点を徹底解説

開業する

勤務医を辞めて、自分のクリニックを開業することは、医師にとっての一つの夢かもしれません。

勤務医と開業医の年収を単純に比較はできませんが、開設したクリニックが経営的に軌道に乗れば、開業医のほうが稼げると一般的にはいわれています。

勤務医の手取りは、額面の年収から所得税、住民税、社会保険料(健康保険、年金、雇用保険など)を引いたものになりますが、開業医の場合は、診療などで得た収益から、経費(人件費、医薬品費、原価償却費など)や、銀行などから借りた資金の返済金、税金などを除いた収支の差額が手取りになります。

開業医の場合、経費のやりくりや節税次第で手元に残るお金を増やせることが、勤務医との大きな違いです。また、開業医はクリニックが繁盛すればするほど儲かる仕組みですが、勤務医の場合は昇給規定通りにしか年収は上がりません。

整形外科のクリニックを開業するメリットは、高齢化社会の到来によって、高齢者の骨折が増えたり、膝関節や股関節の痛みを訴える患者が増加していたりと、整形外科に対するニーズが増えていることが挙げられます。また、リハビリテーションは利益率が高いといわれていることもメリットの一つです。

デメリットとしては、他の診療科目に比べて治療や検査、リハビリなどに必要な医療機器の購入やスペースを必要とするため、開業資金が多めに必要になることです。

ただし、開業にあたっては、銀行からの融資を含め、開業資金調達やスタッフの採用、物件探しなど多くの手間と時間がかかります。また事業を継続していくには医師としての能力だけでなく、経営者としての能力も求められますので、難易度は高めになります。開業を支援してくれるサービスもありますが、サービスを受けたからといって事業が成功するとは限らないので注意しましょう。

転職をする

現状の年収に満足できていない場合は、より高収入が見込める医療機関に転職するのも一つの方法です。

どれくらい年収が上げられるかは、現在どのような医療機関で働いているかによって異なります。また、医師不足に悩む地方への転職では、年収面以外に住居費や生活費が抑えられるといったメリットも考慮したい点です。

転職を検討している場合は、転職エージェントを利用すれば、収入面も含めて希望に沿った医療機関を紹介してくれます。ぜひ活用してみましょう。

まとめ

今回は、整形外科医の平均年収や、働き方、年収アップの方法について紹介してきました。

転職やアルバイトで年収アップを検討している方は、転職エージェントの活用をおすすめします。なかでも、医師の転職・アルバイトに豊富な実績を持つ「メディカルジョブ」なら、キャリアアドバイザーが医師の皆さまのニーズを汲み取り、最適な医療機関の紹介から面接への同行、転職後のフォローまで行ってくれますので、ぜひご登録ください。

 

医師の転職によくある失敗例!原因や転職を成功させるポイントを解説

現在、医療機関で働いている医師の中には、転職を考えている、あるいは将来的には転職したいと考えている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、転職時によくある失敗例や転職で後悔しないためのポイントを紹介します。転職に先立って本記事の内容を理解しておけば、「こんなはずじゃなかった」という失敗を防いで、転職を成功させられるでしょう。

医師転職によくある失敗例

医師の転職でよくある失敗例には、以下の6つが挙げられます。

  • 転職先での職場の人間関係が合わない
  • 思っていたよりも激務だった
  • 勤務形態が聞いていた内容と違った
  • 年収が下がってしまった
  • 仕事内容がイメージと違った
  • 知人の紹介のため辞めにくい

医師の転職の失敗例として多く挙げられるのが、収入、仕事内容、労働時間や勤務形態などが転職前のイメージや希望と大きく異なってしまったというケースです。

実際に、Dr.転職なびでは転職経験のある医師に転職に失敗したと思う理由についてアンケート調査を行いました。

引用:Dr.転職なび|45%が「失敗」の経験あり…医師が転職で後悔しないための3つのポイント

アンケートで最も回答が多かったのは、「職場の人間関係・雰囲気が合わない」でした。この結果から求人情報だけでは得られない部分も、よく確認しておく必要があることがわかります。

それでは転職でよくある失敗例をもとに、転職活動を始める際に確認しておくべき点を解説します。

転職先での職場の人間関係が合わない

医療機関であっても対人関係による悩みは多く、転職先の医局内での上下関係や派閥争いも珍しくありません。また、現在のチーム医療を進める上では、看護師、薬剤師、放射線技師や臨床検査技師といったメディカルスタッフとのコミュニケーションが欠かせません。現場で人間関係が合わないと、診療そのものに悪影響が出てしまうこともあります。

そのような事態にならないためには、情報収集が欠かせません。転職先に同じ医大の先輩・後輩などがいたら話を聞いたり、病院見学時に雰囲気をチェックしたりするようにしましょう。

思っていたよりも激務だった

入職してみたら、「残業・当直がばかりで、家に帰れない」「以前より500万円年収が上がったけど、お金を使う時間がないほど忙しい」など、思っていたよりも激務だったケースも少なくありません。転職時に年収の高さばかりに目を奪われ、勤務時間や勤務条件をあまりチェックせずに転職してしまうと、このような失敗に陥りがちです。

好待遇なのは良いのですが、相場よりも年収が高い場合は、それなりの長時間労働をすることになるケースもあるので、気をつけましょう。

勤務形態が聞いていた内容と違った

入職前に聞いていた勤務形態と違っていたというケースでは、「希望する曜日とは異なる勤務日を担当することになった」「想定より当直勤務が多かった」「急患対応のオンコールが多い」といった例が挙げられます。

どのケースでも、転職時に勤務条件を書面で提示してもらうことで、勤務形態に関する認識のズレを防ぐことができます。なお、「労働基準法第15条第1項」には、「使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない」と規定されおり、採用時に書面で交付することを義務付けています。

年収が下がってしまった

これまでの働き方で激務が続いてきたことから、労働時間が短い転職先を選んだり、プライベート時間を重視しすぎる勤務条件を選んだりして転職してしまうと、年収が下がってしまうことがあります。これまでの年収の水準を引き上げてきた残業時間が減ることが原因で、思っていた以上に年収が下がってしまう可能性も出てくるでしょう。

転職先の給与体系がどのようになっているのかを見極め、労働時間の減少が年収の減少につながらないかを考慮して、転職先を選ぶことが大切です。

仕事内容がイメージと違った

仕事内容がイメージと違ったという事例では、希望した診療科目であっても、医療機関によっては外来診療ばかりであったり、訪問医療を任されたりするケースもあります。

また、キャリアアップを狙って「多くの症例や手術を経験したい」「先進的な術式を習得したい」という希望があっても、在籍する指導医がいなかったり、医師の人数や経験年数によっては、任せてもらえなかったりすることもあります。

希望する先進的な医療機器が導入されているか、指導医はいるか、どの程度の手術や症例を任せてもらえるかなど、面接や見学時に確認しておくようにしましょう。

知人の紹介のため辞めにくい

知人に紹介してもらって転職するパターンでは、転職先の実態が「聞いていた話と違う」と感じても、紹介してくれた知人の面子を立てる必要もあるため、辞めにくいと感じてしまいます。

たとえ知人からの紹介でも、自分の目で職場環境を確認したり、雰囲気を感じたりすることが大切です。また、気を遣って、面接時に条件面について確認することを怠ってしまうと、実際に働いてみてギャップを感じてしまうことになりかねません。

医師が転職で失敗してしまう原因

医師が転職で失敗してしまう原因は、以下2つが挙げられます。

  • 自己分析が不十分だった
  • 転職先の情報収集不足

失敗の原因をしっかり押さえておくことで、転職の失敗を防げる可能性が高まるでしょう。

自己分析が不十分だった

職場に何を求めているか、将来的なキャリアはどうするかを深く考えないまま転職活動をしてしまうと、失敗を引き起こしてしまいます。

現在抱えている悩みを解消することはもちろんですが、目先の不安や不満を取り除くためだけに転職活動をしていると、別の不満が生じることもあります。年収や勤務条件などの条件だけを考えるのではなく、新しい職場に何を求めるのか、スキルアップなのか、人間関係や雰囲気の良さなのかを転職活動を行う前によく考えておきましょう。

さまざまな角度から自分を見つめ直して、自分の将来を考えておくことで、新しい職場で万が一別の不満が出てきても、対処できるようになります。

転職先の情報収集不足

転職先の情報収集が不足していることも、失敗の原因になります。日々忙しい中で転職活動を行うとなると、転職先を時間をかけて吟味しなかったり、とにかく早く転職したいと焦って条件もあまり見ずに決めてしまったりすることもあるでしょう。

実際の職場の雰囲気や人間関係など求人情報からではわからない情報も、よく探して確認する必要があります。

もし知り合いがいる病院なら、知り合いに聞いてみましょう。もしくは、転職エージェントを活用して情報を得ることも大切です。

病院見学などを設定してもらえるのではあれば、積極的に利用しましょう。できる限り情報を集めておくことが、転職活動での失敗を減らすためにも重要です。

医師が転職で後悔しないためのポイント

次に、医師が転職で後悔しないためのポイントを押さえておきましょう。主なポイントは、以下の5つです。

  • 転職に求める優先順位を決める
  • 自己分析を行う
  • 情報収集を十分に行う
  • 焦って転職先を決めようとしない
  • 転職エージェントを活用する

医師の転職で後悔しないためのポイントは、なぜ転職をするのか、自分はどんな働き方をしたいのかを明確にしておくことです。そこからどんな医療機関が自分に向いているのかを探り、面接や病院見学などを通じて、自分が実際に働く職場を確認して、事前のイメージや条件とマッチするかを確認するようにしましょう。

転職を成功させるためには情報収集がカギになってきます。採用条件もしっかり確認しておくことが重要です。

転職に求める優先順位を決める

転職を成功させるコツは、まずは転職に求める優先順位を決めることです。収入面を重視するのか、スキルアップを目指すのか、それともワークライフバランスを重視するのかを決めることによって、転職時のミスマッチを防ぐことができます。

そのためには、現状についてどんな不満があるのか、転職によって実現させたいことは何か、具体的な条件面などを書き出してみるとよいでしょう。漠然と考えていた転職のイメージが具体的になり、転職先選びもしやすくなるはずです。

自己分析を行う

優先順位を決めるためには、より詳細な自己分析が必要です。自己分析を行わずに転職活動を行うと、後悔することにつながりかねません。自己分析ができていないと、転職活動にブレが生まれたり、迷いが生じたりしてしまい、転職を成功させることが難しくなります。

自己分析では、以下のような項目について自己分析シートを作成し、自分の転職についての意識を深掘りするとよいでしょう。

  • なぜ、転職活動をしようと思ったか
  • 現職場を選んだ理由や、選択した基準は何か
  • 現職場に対する不満は何か、その理由は
  • 転職先の医療機関を選ぶ上で、欠かせない条件を最低3点と、その理由は何か
  • 転職によって実現したいことは何か、またその理由は
  • これまでの医師としての経歴や強みは何か

情報収集を十分に行う

医師の転職には、転職先の医療機関についての情報収集を十分に行うことが大切です。医療機関のWebサイトからもある程度概要を知ることはできますが、それだけでは十分な情報収集とはいえません。

医学誌や学会などを通じて情報収集することで、どんな領域に強みがある医療機関なのか、どんな臨床研究を行っているかを知ることができます。また、在籍している医師の専門分野についても知ることができるでしょう。

さらに、同じ医大の先輩・後輩が在籍していれば、より詳細な話を聞くことができます。施設見学を通じて、職場の雰囲気、どんな医療機器を使っているかなどをチェックするようにしましょう。

焦って転職先を決めようとしない

焦って転職先を決めようとしないことも、大切なポイントです。焦ってしまうと、自己分析や情報収集を十分にできず、目先の条件だけに目を奪われてしまいがちです。

転職を成功させるためには、1年ほど前から以下のように入念にスケジュールを立てて転職活動を進めることをおすすめします。

  • 1年前~
    • 自己分析を行い、希望条件を明確にする
    • 情報収集を行う
    • 履歴書作成
    • 家族や友人に相談
  • 半年前~
    • 求人への応募
    • 面接・施設見学
    • 内定
  • 3か月前~退職まで
    • 退職通知・交渉
    • 職務引継ぎ

転職先の採用条件について必ず確認する

医師の中には知り合いからの紹介で転職先を決めることもあるでしょう。紹介の場合も転職エージェントを利用する場合も、採用条件は必ず確認しておくことが大切です。

特に知り合いからの紹介で転職する場合は、口約束になりがちです。労働条件や給与などを明文化し、必ず書面で確認するようにしましょう。

病院と自分の間で認識のずれが起きないようにするためにも事前確認を行うことが重要です。採用条件を確認し、転職失敗を未然に防ぎましょう。

転職エージェントを活用する

医師の仕事は忙しく、自分一人で転職活動を進めることが困難な人もいるでしょう。そのような場合は、転職エージェントを活用しましょう。医師の転職に特化したエージェントが、医師と医療機関の間に入って、転職をサポートしてくれます。

転職エージェントに登録すると、キャリアアドバイザーが医師一人ひとりの希望条件についてヒアリングし、その希望に合った医療機関を紹介してくれます。キャリアアドバイザーは、医療機関側のニーズも把握しているため、双方の希望にマッチングするよう心がけます。しかし、必ずしもすべての条件が合うとは限りません。そこで、譲歩できる点やできない点をキャリアコンサルタントに相談することで、医療機関と交渉してもらえるのです。

もし、エージェントを使わず転職活動を行うと、求人探しから交渉まで自分一人で行うことになります。転職エージェントに登録するなら、医療業界の転職に豊富な実績を持つ「メディカルジョブ」がおすすめです。

まとめ

今回は、医師が転職する際のよくある失敗例や、転職で後悔しないためのポイントについて詳しく紹介してきました。本記事を参考に、ぜひ希望通りの転職を成功させてください。

忙しくて転職活動がうまくできないという場合には、転職エージェントの活用がおすすめです。キャリアアドバイザーが医師の皆さまのきめ細かなニーズを汲み取り、最適な医療機関の紹介から面接への同行、転職後のフォローまで行ってくれる「メディカルジョブ」に、まずは登録してみてはいかがでしょうか。

非常勤医師とは?常勤医師との違いは?年収やメリット・デメリットを解説

非常勤医師とは、フリーランスとして複数の医療機関をかけ持ちしたり、育児や介護に時間を割くために短時間だけ働いたりする働き方です。

本記事では、非常勤医師という働き方に興味がある方に向けて、具体的にどのような働き方があるのか、年収やメリット・デメリットなどをご紹介します。

非常勤医師とは

医療機関に正規職員として雇用されている医師を常勤医師といい、アルバイトやパートなどの非正規雇用で非常勤として働く医師を非常勤医師といいます。

正規職員の場合は、就業規則によって勤務時間が決められていますが、非常勤医師の場合は、常勤医師よりも勤務時間が短いことが多い傾向です。また、勤務する曜日や時間帯も、雇用者と被雇用者の双方のすり合わせによって決められることが大半です。

一般企業における正社員が常勤医師、パート・アルバイトが非常勤医師と考えればわかりやすいでしょう。

非常勤医師と常勤医師の違い

非常勤医師と常勤医師の違いは、1週間の勤務時間が異なる点です。常勤医師は、厚生労働省が所管する医療法によって、下記のように勤務時間が定められています。

  • 常勤医師とは、原則として病院で定めた医師の勤務時間のすべてを勤務する者をいう。
  • 病院で定めた医師の1週間の勤務時間が、32時間未満の場合は、32時間以上勤務している医師を常勤医師とし、その他は非常勤医師として常勤換算する。

引用:厚生労働省医政局「医療法第 25条第 1項の規定に基づく立入検査要綱

例えば、1週間の労働時間が32時間と決められている医療機関の場合、1日8時間の勤務を4日間働くと常勤医師となり、それ以下の場合は非常勤医師の扱いとなります。もちろん1週間の労働時間は、医療機関によって異なるため、32時間以上働けば必ず常勤医師になるというわけではありません。

また、非常勤医師は勤務時間以外にも、給与、手当、社会保険、就業規則なども、常勤医師とは異なった条件で採用されることがほとんどです。

非常勤医師の働き方

非常勤医師の働き方は、主に以下の2つがあります。

働き方 概要
定期非常勤 所定の曜日・時間帯に定期的に勤務する
スポット 単発で勤務する

定期非常勤は一定期間、決まった曜日・時間帯に働くのに対し、スポットは募集があるときだけ単発で勤務する働き方です。

定期非常勤

定期非常勤は、常勤医師が不足している診療科で働いたり、産休・育休や家庭の事情で長期休暇を取得する常勤医師の代わりに勤務したりする働き方です。

具体的には外来診療にあたる場合が多く、週に1~2日ほど終日勤務するケースや、水曜午前のみ、木曜午後のみ、土曜日当直のみなど、定期的かつ限定的に働きます。

定期非常勤のメリットは、希望する曜日や時間帯に勤務ができるので、他の医療機関とかけ持ちしやすい点や、決まった額の報酬が定期的に得られる点がメリットです。

ただし、キャリアアップにつながることが少なく、待遇面も常勤医師に比べると劣るのがデメリットといえるでしょう。また、不足していた常勤医師が採用できたときや、休職者が復職した場合は、雇用が打ち切られるケースもあるため、不安定な働き方であることは否めません。

スポット

スポットとは、突発的に発生した医師の人材不足を補うため、1日から数日間だけ勤務する働き方です。

年末年始やゴールデンウィークなど、常勤医師が休暇を取得する際や、事故やケガなどの影響で急に医師不足になった場合のほか、企業の一斉健康診断やワクチン接種などの対応にあたる人材確保のために募集されることが主なケースです。

メリットは、1日勤務で10万円といったように、勤務時間あたりの報酬が高額なことが挙げられます。一方、いつ募集があるかが不定期であるため、定期的な収入にはなりにくい点がデメリットになるでしょう。

非常勤医師の年収

非常勤医師は、常勤とかけ持ちで働くことが多いため、非常勤医師として働いた分の年収を算出することは難しいです。しかし、厚生労働省の「2022年度(令和4年度)賃金構造基本統計調査」によると、勤務医(企業規模10人以上)の平均年収が1,428.9万円であることから、非常勤のみで働く場合はこれよりも低く、常勤とかけ持ちで働く場合はこれより高くなると推定されます。

また、企業規模や地域、診療科目などによっても異なりますが、非常勤医師の時給はおよそ10,000円が目安といわれています。収入を増やしたい人や、かけ持ちを考えている人は、時給額を目安に働き方を見直してみるのもよいでしょう。

非常勤医師の業務内容

非常勤医師の業務には、どのようなものがあるのでしょうか。以下に主な業務内容をまとめました。

業務内容 概要
外来診療 初診や再診など、通院患者の診察・検査・治療を行う
病棟管理 看護師などから依頼があった場合、入院患者に対する診療を行う
当直 夜間や診療時間外に勤務し、入院患者や救急患者に診療を行う
日直 休日や祝日などの日中に勤務し、入院患者や救急患者に診療を行う
救急対応 救急車で運ばれてくる患者の診療にあたる
手術 眼科、美容皮膚科、美容外科では手術を行うケースもある

非常勤医師で一番多い業務は外来診療ですが、そのほか病棟管理、当直、宿直、救急対応などを担当することもあります。なお、手術を行うことはまれですが、眼科、美容皮膚科、美容外科では非常勤医師が執刀するケースも見られます。

非常勤医師として働くメリット

非常勤医師として働くメリットは、主に以下の4つがあります。

  • 時間の融通が利く
  • 時給換算で常勤よりも収入が高い
  • オンコール対応がない
  • 人脈を広げられる

以下で詳しく説明していきます。

時間の融通が利く

非常勤で働く場合、決まった曜日や時間帯を選んで働くことができるため、時間の融通が利きます。非常勤であれば、育児や親の介護をしながら働いたり、ワークライフバランスを優先させて短い時間で働いたりすることも可能です。

時給換算で常勤よりも収入が高い

スポットで働く場合は、1日10万円の募集も少なくありません。時給換算では常勤医師よりも収入が高くなる計算です。集中してスポットの仕事を入れることができれば、結果的に高額な報酬を効率良く得ることができ、短期集中で稼ぎたい方には魅力的な働き方といえるでしょう。

オンコール対応がない

非常勤医師は、オンコール対応がない場合がほとんどです。常勤医師の場合は、救急搬送や入院患者の容態が急変したときなど、オンコール対応が求められることが多く、いつでも駆けつけられる態勢で過ごさねばなりません。病院から呼び出しがあった際、いつでも駆けつけられるように準備しておくことは、人によっては疲労やストレスを溜め込みやすくなります。

しかし、非常勤医師にはオンコール対応をするケースがほぼないため、休日と勤務日のメリハリをつけやすく、プライベート時間をより充実させることができるでしょう。

人脈を広げられる

非常勤医師として複数の医療機関をかけ持ちして働く場合、ひとつの医療機関で働く場合と比べて、より多くの医療スタッフと関係を持つことになるため、人脈を広げやすくなります。

人脈が広がれば、自身のキャリア、研究、人生においての相談事について、多くの人の意見を聞くことができるほか、将来開業する場合はスタッフ集めに役立つこともあります。

非常勤医師として働くデメリット

非常勤医師として働く主なデメリットは、以下の3つです。

  • 福利厚生や手当が少ない
  • 常勤医師と比べて安定性が低い
  • 専門性を極めにくい

以下で詳しく説明します。

福利厚生や手当が少ない

非常勤医師は、基本的に、福利厚生や手当が少ない傾向です。健康保険や年金などの社会保険も自分で負担する必要があり、多くの場合で住宅手当や家族手当、退職金なども支払われることはありません。

とはいえ、個人事業主であれば、小規模企業共済などに加入すると確定申告時に控除が受けられ、税法上のメリットが受けられます。また、個人年金に加入することで、将来の不安を少しでも取り除くことができるため、控除や年金を利用して自身で上手にやりくりしていきましょう。

常勤医師と比べて安定性が低い

非常勤医師は、雇用が途切れてしまう可能性が高く、安定性は低いといえるでしょう。正規職員と比べて社会的信用が得られにくいため、住宅ローンの審査にも通りにくくなります。持ち家が欲しい方は常勤医師のときに住宅ローンを組み、その後非常勤医師に移行するというのもひとつの手です。

専門性を極めにくい

非常勤医師は、ルーティンワークを任されることが多いため、スキルアップにつながる症例を診るケースが少ない傾向にあります。そのため、専門性を極めにくいのがデメリットといえるでしょう。学会に所属して自己研鑽に励むことで、自ら専門性を極めることが大切です。

非常勤医師として働くには?

非常勤医師として働くには、主に以下2つの方法があります。

  • 医局や知人からの紹介
  • 転職エージェントを利用する

非常勤医師として働くには、医局の同僚や先輩などからアルバイト先を紹介してもらったり、転職エージェントを利用したりするケースが大半です。

医局や知人からの紹介

現在働いている医局や、かつて在籍していた医局の同僚・知人に、非常勤として働きたい旨を相談すれば、ツテをたどってアルバイト先を紹介してくれる場合があります。

信頼できる知人からの紹介であれば、安心して入職できるでしょう。ただし、必ずしも自分の希望や条件に合った職場が見つかるわけではありません。また、入職後は紹介者の顔を立てる必要があるため、辞めづらいと感じることもあるでしょう。

転職エージェントを利用する

医師に特化した転職エージェントでは、非常勤医師の求人も扱っています。知人に頼るよりは、多くの医療機関の情報を得ることができ、非公開の求人情報も紹介してもらうことができます。具体的には、転職エージェントに登録し、希望の条件を伝えれば、キャリアアドバイザーが相応しい医療機関を紹介してくれます。

メリットは、自分で情報収集や医療機関とやりとりをしなくてもよい点が挙げられます。デメリットとしては、キャリアアドバイザーとの密なコミュニケーションが必要なことから、煩わしいと感じる場合があることです。エージェントとコミュニケーションをとる際には、事前に電話やメールなどの連絡方法、都合の良い時間帯などをエージェント側に伝えておくようにしましょう。

まとめ

今回は、非常勤医師と常勤医師の違いや、非常勤医師の働き方、メリット・デメリットについて詳しく紹介してきました。非常勤医師の働き方に興味を持った方は、ぜひこの記事を参考に転職を成功させてください。

忙しくて転職活動がうまくできないという場合には、転職エージェントの活用がおすすめです。なかでもキャリアアドバイザーが医師の皆さまのニーズを汲み取り、最適な医療機関の紹介から面接への同行、転職後のフォローまで行ってくれる「メディカルジョブ」がおすすめです。まずは、登録をして、転職活動を一歩踏み出してみましょう。