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女医の年収は?年齢や診療科、雇用形態による年収の違いをわかりやすく解説

「女医の平均月収はどのくらい?」
「女医はどのような職場や勤務形態だと収入が高くなるの?」

このような疑問を抱えている人もいるのではないでしょうか。
男女の給料の差はあるのか、年収が上がりやすい診療科などについても知っておきたいですよね。

この記事では、年齢や診療科、雇用形態による女医の年収について解説します。女医が年収を上げるための方法についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

女医の平均年収

女医の年収は、ほかの一般労働者と比べると高いとされており、1,000万円を超えることも珍しくありません。

令和4年賃金構造基本統計調査」によると、女医の平均年収は約1,138万円です。手取り年収は額面年収の7割ほどになるため、額面年収が1,000万円の場合、手取り年収は700万円ほどになるでしょう。

【男女別】医師の平均年収

ここでは、勤務医の平均年収について男女別で紹介します。

性別 男性 女性
平均年収 1514.8万円 1138.3万円

参考:令和4年賃金構造基本統計調査|職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

上記の表をみると、女性の平均年収は男性よりも400万円ほど低い傾向にあることがわかります。

女性医師の年収が低くなりやすい理由には、出産や育児などのライフイベントによって現場を離れたり、勤務可能な時間に制限があったりすることなどが挙げられるでしょう。

【年齢別】女医の平均年収

年齢別でみた女医の平均年収は次の表のとおりです。

年齢 年収
20~24歳 365.8万円
25~29歳 634.8万円
30~34歳 883.7万円
35~39歳 1,354.5万円
40~44歳 1,218.8万円
45~49歳 1,602.2万円
50~54歳 1,603.0万円
55~59歳 1,771.8万円
60~64歳 1,655.8万円
65~69歳 1,768.8万円
70歳~ 1,358.4万円

参考:令和4年賃金構造基本統計調査|「職種(特掲)、性、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)

上記の表から、女医の平均年収が1,000万円を超えるのは30代以降であり、「55~59歳」で年収のピークを迎えることがわかります。50代では部長や副院長、院長などの役職につく可能性も高まるため、年収が上がりやすいのでしょう。一方で20代は研修医として過ごす期間が長いため、比較的年収が低い傾向にあります。

【診療科別】女医の平均年収

医師の年収は、担当する診療科によっても大きく異なります。

診療科 年収
脳神経外科 1480.3万円
産科・婦人科 1466.3万円
外科 1374.2万円
麻酔科 1335.2万円
整形外科 1289.9万円
呼吸器科・消化器科・循環器科 1267.2万円
内科 1247.4万円
精神科 1230.2万円
小児科 1220.5万円
救急科 1215.3万円

参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構|勤務医の就労実態と意識に関する調査 図表 5-17:経営形態別にみた主たる勤務先の年収(単位=%)30P

医師の平均年収が高い診療科には、脳神経外科や産科・婦人科、外科などが挙げられます。これらの診療科では手術をすることが多いことから、保険点数の算定がしやすくなり、年収が高くなっていると推測できます。

また、年収が比較的高い脳神経外科や外科には女性医師が少ないため、女性の平均年収が男性よりも低い傾向にあるのだと考えられます。

参考:厚生労働省|女性医師キャリア支援モデル普及推進事業の成果と今後の取り組みについて|診療科別 女性医師の割合 3P

【雇用形態別】女医の平均年収

女医の平均年収は、常勤や非常勤といった雇用形態によっても異なります。

雇用形態 平均年収
常勤 939.2万円
非常勤・アルバイト 596.8万円

参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構|勤務医の就労実態と意識に関する調査 32P

常勤医師の平均年収は、非常勤医師(アルバイト)よりも350万円ほど高い結果となっています。雇用形態によって年収に差が出る要因には、勤務時間の長さや、社会保険や福利厚生の有無などが挙げられるでしょう。

常勤医師とは、正社員として週32時間以上病院で働く医師を指しています。一方で、非常勤医師(アルバイト)はひとつの勤務先での労働時間が週32時間以上を下回る医師のことをいいます。勤務時間に差がある分、年収に差が出るのは当然だといえるでしょう。

また、非常勤医師では勤務先の社会保険や福利厚生などを受けられない場合があることも、年収の差に起因していると考えられます。

女医が年収を上げるには

女医が年収を上げるには、主に次のような工夫をする必要があるでしょう。

  • 勤務時間を増やす
  • 役職を目指す
  • アルバイトをする
  • 転職をする

上記の方法を参考に、自身が希望するキャリアやライフスタイルに合った戦略を立てることが重要です。

勤務時間を増やす

常勤の方は当直の回数を増やす、非常勤で時短勤務をしている方は常勤になるなど、勤務時間を増やすことで年収が上がりやすくなるといえます。

たとえば、当直の回数を増やして1回あたり数万円ほどの手当を得たり、残業時間を増やしたりすると給料の支給額が上がるでしょう。

ただし、病院によっては月の当直回数が決まっているところがあったり、働き方改革によって残業をしにくい環境になったりしていることから、あまり現実的な方法ではないかもしれません。また、勤務時間を増やすことで収入は増えるものの、仕事とプライベートの両立が難しくなる側面もあります。

役職を目指す

年収を上げるためには、部長や院長などの役職を目指すこともひとつの方法です。

たとえば「第24回医療経済実態調査(医療機関等調査)」によると、医療法人の院長になった場合の平均年収は約3,021万円となっています。先述したように、勤務医(女医)の平均年収が約1,138万円なので、院長の年収とは2.5倍程度の差があるといえます。

しかし、役職を上げるにはそれなりの臨床・研究スキルや時間が必要です。また、人事に関することであるため、タイミングや運の要素も少なからずあるでしょう。

アルバイトをする

医師の年収を上げるためには、常勤する病院での業務に加えて、スポット勤務や当直、健康診断などのアルバイトをする方法もあります。

医師のアルバイト(非常勤)の報酬は、1万円程度と高額です。週1回5時間のアルバイトを月に4回こなせば、スポットのアルバイトだけで年間240万円ほど収入を上げられる可能性もあるでしょう。

アルバイトをすれば手っ取り早く稼げる一方で、常勤先での労働時間以外で働くことから、体力面での負担が増える可能性が考えられます。また、アルバイト先での医師同士の関係構築や、患者さまとの信頼関係の構築も容易ではないでしょう。

転職をする

年収を上げるためのより根本的な解決策としては、転職して労働環境を変えることが挙げられます。

医師の年収は勤務先や診療科などによって大きく異なるため、転職によって数百万単位で年収が増えることも珍しくありません。激務のなか一人で転職活動をすることは難しいですが、転職サイトや転職コンサルタントを利用すれば、忙しいなかでも効率的に転職活動ができるでしょう。

まとめ

この記事では、年齢や診療科、雇用形態による女医の年収や、女医が年収を上げるための方法についても解説しました。

年収を上げるためには、勤務時間を増やしたり役職を目指したりする方法もありますが、年収アップと働きやすさの両方を求める方は転職も視野にいれたほうがよいでしょう。

転職やアルバイトを検討している方には、医師専門の求人情報をまとめている「メディカルジョブ」がおすすめです。希望の労働環境や年収に合った求人がきっとみつかるでしょう。

忙しいなかで効率的に転職活動を進めて行きたい方は、ぜひ「メディカルジョブ」を利用してみてください。

内科医の平均年収は?年齢や勤務地別の年収や働き方を解説

内科医として働いている人の中には、年収をもっと上げたい、いまの年収は平均的なの?などとキャリアや年収に関する疑問をお持ちの方もいるでしょう。

この記事では内科医の平均年収、年齢や勤務地による年収の違い、さらに他の診療科との比較、そして年収を上げるための具体的な方法について、詳しく解説しています。内科医としての年収を上げたい方、キャリアパスを計画したい方、転職・アルバイトを考える方はぜひご覧ください。

内科医の平均年収は 約1,247万円

労働政策研究・研修機構が実施した「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によれば、内科医の平均年収は1,247.4万円です。

なお、厚生労働省が行った「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、全診療科の医師の平均年収は1,378.3万円です。内科医の平均年収はやや下回りますが、比較的全診療科の平均年収に近い診療科目であるということがいえるでしょう。

【年齢別】内科医の平均年収

ここからは、内科医の平均年収を年齢別にご紹介します。

1,000万円未満 1,000万円以上~1,500万円 1,500万円以上~2,000万円 2,000万円以上
20代 25% 50% 25% 0%
30代 7% 48% 39% 6%
40代 2% 27% 57% 14%
50代 2% 21% 59% 19%
60代以上 6% 28% 50%

16%

参照:リクルートドクターズキャリア:一般内科の年収事情

上表から、年齢を経るにしたがって高収入の層が増えることが分かります。20代では年収1,000万円未満も多いですが、これは卒業後に研修期間があるほか、医師としての経験・スキルが不足しているためです。

実際に、30代以降は年収1,000万円以上の割合が増え、年収1,000万円未満は10%未満となります。

さらに30代以降は年収2,000万円以上の割合も増えますが、その理由としては病院内で一定のポストに就いたり、開業するケースが増えてくるためと推察されます。

このような理由から、60代以降も高収入を維持し続けている傾向です。

【勤務地別】内科医の平均年収

ここからは、内科医の平均年収を勤務地別にご紹介します。

1,000万円未満 1,000万円以上~1,500万円 1,500万円以上~2,000万円

2,000万円以上

北海道・東北

12% 0% 72%

16%

関東

3% 30% 55%

12%

関西

2% 34% 51%

13%

中部

33% 3% 43%

20%

中国・四国

29% 5% 62%

5%

九州・沖縄 15% 32% 32%

22%

参照:リクルートドクターズキャリア:一般内科の年収事情

関東・関西は、平均年収の分布がほぼ同じです。

一方、関東・関西と比較して、それ以外の地域では特徴的な分布が見られます。

例えば、「年収1,500万円以上~2,000万円」の割合は北海道・東北がトップ、次いで中国・四国となっており、「年収2,000万円以上」の割合は九州・沖縄、中部が20%以上です。

このような分布から、医師の数が限られる地域では医師1人あたりの医療負担が増え、それに伴って高収入の傾向となるほか、医師の確保が困難なため好条件が提示されやすいことが推察されます。

内科医と他の診療科との平均年収の違いは?

内科医と他の診療科との平均年収の違いを、以下表でご紹介します。

診療科 年収

内科

1,247.4万円
外科 1,374.2万円
脳神経外科 1,480.3万円
産科・婦人科 1,466.3万円
眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科

1,078.7万円

参照:独立業生法人 労働政策研究・研修機構|勤務医の就労実態と意識に関する調査

調査では、最も平均年収の高い診療科は脳神経外科で、最も平均年収の低い診療科は眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科でした。

脳神経外科の年収が高い理由としては、一刻を争う治療に対応するケースが多いことが考えられます。

一方、眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科は緊急性の高い治療のケースは少ないと考えられ、それが年収に影響をしていると推察されます。

内科はその中間程度の年収ですが、診療科によって年収におよそ400万円もの差が出ていることが分かります。

内科医の働き方

内科医は、施設ごとにさまざまな働き方があります。

内科医の勤務先となる施設と、各施設のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
有床の医療機関 高めの給与水準が期待できる 忙しいためワークライフバランスが確保できない可能性がある
無床の医療機関 当直・オンコールがなく、ワークライフバランスの取れた働き方ができる 給与水準が低めとなる可能性がある
介護保険施設 有床施設と比較して、ワークライフバランスの取れた働き方が期待できる 施設によっては、オンコール対応や日当直が業務に含まれる
健診センター 勤務時間が決まっており、ワークライフバランスの取れた働き方ができる 給与水準が低めとなる可能性がある

ここからは、施設ごとの内科医の働き方について詳しく見ていきましょう。

有床の医療機関

有床の医療機関とは、入院患者の受け入れが可能な医療機関です。入院患者と外来患者の両方を受け持ちます。

業務にはオンコール対応・当直・入院患者の管理ほか、待機当番などが含まれるケースもあり、比較的忙しい職場ということができるでしょう。

そのため、職場によってはワークライフバランスが取りづらい可能性も考えられます。

一方、日当直や時間外勤務に対しては手当てが支給されるため、高めの給与水準が期待できます。

無床の医療機関

無床の医療機関とは、入院患者の受け入れ設備のない医療機関です。外来診療・日帰り手術などがメインとなりますが、施設によっては往診を実施するケースもあります。

当直やオンコールがないため、比較的ゆとりのある勤務が可能です。そのため、育児と仕事を両立したい方や、ワークライフバランスを重視したい方などに適しているといえるでしょう。

一方 時間外手当・当直手当などがないため、院長職などの役職採用などでない場合は、給与水準が低めとなる可能性があります。

介護保険施設

介護老人保健施設とは、介護が必要な方をサポートする施設です。

介護保険サービスで利用可能な公的施設としては、特養(特別養護老人ホーム)・老健(介護老人保健施設)・療養病床(介護療養型医療施設)などが挙げられます。

業務は、利用者の健康管理・急変や看取りへの対応がメインで、 有床の医療機関よりもワークライフバランスの取れた働き方が期待できます。そのため、セカンドキャリアを考えるベテラン医師からの人気も高いです。

介護保険施設には、医師の配置が義務付けられており、今後のさらなる高齢化の進行を考えると常に一定数のニーズがあると考えられます。

一方、施設によってはオンコール対応や日当直が業務に含まれるため、募集条件は事前にしっかりとチェックしてください。

健診センター

健診センターは、健康診断や人間ドックを実施する施設です。予防医療に関わる診断・検査が主な業務となります。健康診断シーズンの単発のアルバイトとして勤務できるほか、健診センターでは常勤勤務も可能です。

健診センターは勤務時間が決まっており、当直もないことから、ワークライフバランスの取れた働き方が期待できます。

一方、 ニーズのある専門スキルを持たない場合は、給与水準が低めとなる可能性があります。

内科医が年収を上げるには

内科医が年収を上げる方法には、以下3つの方法があります。

  • アルバイトをする
  • 開業する
  • 転職をする

ここからは、それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

アルバイトをする

現在の職場で働きながら、副収入を得る方法です。内科医のアルバイトとしては非常勤として働くほか、医療相談の対応、医療記事の執筆・監修などが考えられます。

仮に、健診のアルバイトを月に2回(1回60,000円と仮定)実施した場合、144万円ほど年収を増やすことが可能です。

なお、本業との両立は求められるものの、内科医のニーズは高いため、アルバイト求人も比較的見つけやすいでしょう。

開業する

開業とは、自分のクリニックを開くことです。

内科医としての経験・スキル・ノウハウ・専門医資格などを活かし、理想とする医療の提供や働き方が可能となります。

経営状況にもよりますが、 開業医は勤務医と比較して高い年収が期待できます。

ただし、開業に際しては、初期投資、ビジネス運営のノウハウ・スキル、医療面でのネットワークなども求められるため、 難易度は比較的高めということができるでしょう。

転職をする

一般企業では給与の高い職場・条件の良い職場へ転職する方も増えていますが、医療界も例外ではありません。

例えば「大学病院から民間病院への転職」「都心から医師不足地域への転職」などによって、年収を上げることも期待できます。

転職先の給与水準や役職によりますが、年収が数百万円ほど増加する可能性もあります。

ただし、良い転職先を見つけるためには、募集条件を精査した上で他の候補とよく比較検討することが重要です。

まとめ

内科医の平均年収は、全診療科の医師の平均年収は、約1,247万円です。年齢が上がるにつれて高収入の層が増え、また、特定の地域では医師の数が限られるために高収入の傾向が見られます。

現状よりも年収を上げる具体的な方法として、開業するほか、転職・アルバイトをする方法もあります。

なお、条件に合う転職・アルバイトの求人探しには医療向けエージェントの利用が便利です。

「メディカルジョブ」では、アルバイト求人を始め、さまざまな求人情報を公開しています。転職・アルバイト求人を探しの方はぜひご利用ください。

美容皮膚科医になるには?仕事内容や年収、必要なスキルを解説

「美容皮膚科医になるには、どのようなステップを踏めばいいの?」「美容皮膚科医になりたいけど、向いているかどうか不安」など、美容皮膚科医に興味があるけれど、さまざまな疑問・不安をお持ちの方もいるでしょう。

この記事では、美容皮膚科医の働き方や年収、仕事内容、働くための方法について詳しく解説します。美容皮膚科医として働きたい方や美容皮膚科医の仕事に興味がある方、転職を考える方などはぜひご覧ください。

美容皮膚科医とは

美容皮膚科医は、肌の美しさを追求するための治療を専門とする医師です。具体的には、しわ・シミ・たるみ・くすみ・ニキビなどの治療を行います。

皮膚科医との違い

皮膚科医は、皮膚の病気や怪我の治療を専門とする医師です。診療科目は「一般皮膚科」で、保険適用の治療も多くあります。

一方、美容皮膚科医の診療科目は「美容皮膚科」で、患者の肌の美しさの追求をサポートします。そのため、多くの治療が保険適用外となっています。

美容外科医との違い

美容外科医は、手術(メスを使った施術)によって、患者の希望に沿って見た目の改善を実現する医師です。具体的には、二重まぶた形成術・隆鼻術・輪郭形成術・糸を使った顔のリフトアップなどの治療を行います。

一方、美容皮膚科医も患者の美容を追求する点は同じですが、治療に手術以外の方法(非侵襲的な方法)を用います。具体的には、レーザー・光照射・プチ整形・ピーリングなどです。

美容外科医は、美容皮膚科医よりも給与水準が高めの傾向ですが、侵襲的な施術を担当するため、より精神的・肉体的な負担やプレッシャーを感じるケースもあります。

美容皮膚科医の平均年収

独立行政法人 労働政策研究・研修機構が発表した「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によれば、皮膚科医の平均年収は1,078.7万円です。

一方、美容皮膚科医の年収について、国が調査したデータなどはありません。とはいえ、美容皮膚科医は2,000万円前後の求人も珍しくなく、経験の多い医師や院長求人などになれば、それ以上の年収も期待できます 。

美容皮膚科医の働き方

美容皮膚科医の働き方は、開業医として自分のクリニックを持つことと、医療機関に勤務する勤務医とに大別できます。

それぞれの概要は以下の通りです。

働き方 概要

勤務医

安定した働き方ができるが、開業医ほどの年収は期待できない可能性がある。

開業医

働き方の自由度が高く、収益を大きく伸ばせる可能性がある。ただし、医療以外の業務も多い傾向。

ここからは、それぞれの働き方について詳しく見ていきましょう。

勤務医

勤務医は、既存の美容皮膚科クリニックなどで働く働き方です。一定の勤務時間のなかで、医師業務に集中して働くことができるため、スキルアップに必要なノウハウの蓄積や資格取得などに集中しやすい環境といえるでしょう。

大手美容クリニックなどでは最新の情報勉強会が行われているなど、着実に治験を深めることができる点も、勤務医のメリットとなります。

ワークライフバランスを重視した働き方も実現しやすいですが、マネジメントや広告展開など、開業に必要な知見はあまり得られない可能性もあります。

開業医

開業医は、自分のクリニックを持つ働き方です。スタッフの人事・診療・機器の導入ほか、働き方や運営体制も自由に決められる点は大きなメリットとなります。すでにご紹介した通り、年収も勤務医より高めの傾向です。

一方、開業医は医療面のみならず、クリニックの運営・人材確保・広告宣伝などの業務負担が増えるため、医師業務以外の仕事に時間が割かれるケースも多いです。

また、美容皮膚科のトレンドをキャッチして、新しい治療方法を学ぶことも、自ら行う必要があるでしょう。

美容皮膚科医の仕事内容

美容皮膚科医は、以下表のような施術を行うことが業務となります。

業務の詳細 概要
診断 患者の悩みを聞き、適切な治療方針を決定。治療後の状態も確認する。
注入系治療 ヒアルロン酸やボトックスなどを注射し、しわ取り・涙袋形成などを行う。
レーザー・光治療 レーザーや光を肌に照射することで、シミ・しわ・たるみ・そばかす・ニキビなどにアプローチ。タトゥー除去も可能。
投薬 治療目的に即した、内服薬・外用薬・サプリメントを処方する。
薄毛治療 薄毛や脱毛症に対して、適切な治療を実施する。
スキンケア指導 普段のスキンケアや化粧品の使い方について、アドバイスする。

肌トラブルに対して医学的にアプローチし、患者の希望に沿って肌の美容を追求することが、美容皮膚科医の仕事といえるでしょう。

美容皮膚科医として働くメリット

美容皮膚科医として働く方には、以下3つのメリットが期待できます。

  • 比較的収入が高い
  • 夜勤や残業がない
  • 開業しやすい

ここからは、美容皮膚科医として働くメリットについて詳しく見ていきます。

比較的収入が高い

美容皮膚科の治療・診療は、自費診療が主となるため、一般的な皮膚科医よりも収入が高くなる傾向です。加えて、患者のニーズが高い最新の美容皮膚科の治療法を積極的に学ぶことで、安定的な高収入が期待できます。

具体的には、未経験でも年収1,000万円超、院長職などでは数千万円以上の年収となるケースもあります。

夜勤や残業がない

美容皮膚科は、一般的には予約制で、日中の診療が主となります。そのため、基本的に夜勤や残業、オンコールがなく、思わぬ時間外労働が発生する可能性も少ないです。

このような理由から、ワークライフバランスを重視した働き方が実現しやすいでしょう。

開業しやすい

美容皮膚科医は比較的高収入のため、開業資金も貯めやすいです。

美容クリニックに勤務する中で、美容医療のノウハウやスキルを習得することができる点も、開業を目指す方にとってはメリットといえるでしょう。

美容皮膚科医として働くデメリット

美容皮膚科医として働くことには多くのメリットがある一方、以下のように気をつけるべきデメリットもあります。

  • ノルマがある場合がある
  • クレームを受ける可能性がある
  • 他の科に転科しにくい

ここからは、美容皮膚科医として働くデメリットについて詳しく見ていきます。

ノルマがある場合がある

美容皮膚科・美容クリニックの中には、所属する医師に一定の売上ノルマを課しているケースもあります。 そのため、リピーターが確保できない場合は、思い描いていた収入が達成できない可能性もゼロではありません。

対策として、美容医療のスキルを着実にアップしつつ、患者に寄り添った診療や接客スキルを高めることが求められるでしょう。

クレームを受ける可能性がある

美容皮膚科医は、患者の美的な要望に応える仕事です。そのため、治療そのものにミスがなくても、患者の期待と結果が一致しない場合、クレームにつながる可能性があります。クレームが多い場合は、医師にとって大きな負担となるでしょう。

対策としては、患者の要望をしっかり聞くこと・提案する治療プランをよく理解してもらうこと・治療結果が気に入らない場合はクレームとなる前にフォローすること、などが考えられます。

他の科に転科しにくい

美容クリニックで経験やスキルを蓄積しても、例えば一般皮膚科などには転科しにくい可能性があります。美容皮膚科で使用する機器・治療法が、一般皮膚科ではあまり使われないケースもあるからです。

また、美容クリニックの勤務経験を臨床経験とせず、面接に通りにくい場合もあります。

対策としては、美容皮膚科経験がマイナスにならない転職求人選びをすることが重要です。

美容皮膚科医に必要な資格

基本的には医師免許を取得し、初期の臨床研修を終えていれば、美容皮膚科医になることができます。

なお、必須ではないものの、専門医資格を取得することで患者からの信頼が得やすくなるほか、転職や開業が有利になることも期待できます。

具体的な専門医資格には、「皮膚科専門医」「美容皮膚科・レーザー指導専門医」などがあります。

美容皮膚科医に向いている人

美容皮膚科医に向いている人には、以下のようなタイプが考えられます。

  • 美容医療への関心が高い人
  • 患者に寄り添った診療・治療ができる人
  • メスを使わない施術をメインにしたい人

美容医療への関心が高い人は、学び続ける原動力をすでに持っているといえるでしょう。最新治療やトレンドを自然にキャッチしつつ、スムーズな成長が期待できます。

また、美容皮膚科の患者は、単に病気を治したいという気持ちではなく、美容面でのコンプレックスや向上心を抱えています。そのような患者の気持ちを理解して寄り添えることは、美容皮膚科医としての大きな強みです。

さらに、美容皮膚科の施術は、美容外科などと比較して直接命に関わるリスクが低く、精神的なプレッシャーも少なめです。

このような点を重視して医療を提供したい人に、美容皮膚科医は適しているといえるでしょう。

美容皮膚科医として働くには?

美容皮膚科医として働くには、主に以下3つの方法があります。

  • 転職エージェントを利用する
  • 求人サイトや病院のHPから直接応募する
  • 医局や知人から紹介してもらう

最後に、美容皮膚科医として働く方法を確認します。

転職エージェントを利用する

転職エージェントは、転職希望者の経験やスキル、希望条件に合った求人を提示するサービスです。面接の準備や交渉も代行するため、忙しい医師でも無理なく転職が進められます。

プロが豊富な経験からマッチングするため、失敗のリスクを下げることが期待でき、近年は利用者も増えています。

一方、掲載求人数が少ないサービスや十分なノウハウの蓄積がない転職エージェントを利用すると、選択肢が狭まる可能性があります。

求人サイトや病院のHPから直接応募する

求人サイトや病院のホームページを自らチェックして、直接応募する方法です。複数のサイトをチェックして、自分のペースで求人探しができる点がメリットとなります。

一方、情報収集・応募・先方とのやり取りなどの時間と手間がかかる点、条件交渉を自分でしなければならない点などがデメリットです。

医局や知人から紹介してもらう

医局や知人から、条件に合う転職先を紹介してもらう方法です。先方の信頼を得やすく、スムーズな選考が期待できるほか、紹介者が職場の実情を知っている場合は詳しい情報が得られる点などもメリットとなります。

一方、紹介される職場が限られる点・ 条件交渉がしづらいケースがある点・内定が断りづらい点・ 転職後に辞めづらい点などがデメリットです。

まとめ

美容皮膚科医は、肌の美しさを追求するための治療を専門とする医師です。一般的な皮膚科医よりも高収入が期待でき、夜勤や残業が少ないため、ワークライフバランスを重視した働き方ができるでしょう。また、開業しやすい分野でもあります。

美容皮膚科医として働くためには、求人サイトや病院のHPからの直接応募・医局や知人から紹介してもらうほか、転職エージェントの利用も便利です。

「メディカルジョブ」では、豊富な転職先の中から個人の希望に沿った選択肢を提案しています。転職・アルバイトをお考えの方はぜひご利用ください。

オンコール待機中の医師の過ごし方は?オンコールの実態や少ない職場を解説

「オンコールの少ない職場に転職したい」
「オンコール中の待機時間が負担」

このような悩みを抱えている医師もいるのではないでしょうか。オンコール待機中は比較的自由に過ごせるものの、いつ呼び出されるかわからないことで精神的なストレスを感じる方も多いでしょう。

この記事を読めば、オンコール待機中の過ごし方や、オンコールの実態についてわかります。オンコールの少ない職場の特徴についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

医師のオンコールとは

医師のオンコールとは、患者の急変や救急搬送で人手が必要になった際に、勤務時間外であってもすぐに対応できるよう待機することです。

ここでは、病院におけるオンコール体制について厚生労働省が発表している「勤務医に対するアンケート調査の結果について」の情報を参考に紹介します。

医師のオンコールの勤務時間

医師の当直やオンコールの勤務時間は20代の医師で最も多くなり、年代が上がるにつれて減少する傾向にあります。

厚生労働省が発表している「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査」によると、具体的な週の当直・オンコール勤務の時間は、20代の医師を例にすると男性で18.8時間、女性で約13.0時間です。このうち、待機時間は男性で16時間、女性で12時間です。

また、オンコールの勤務時間は診療科によって大きく差があります。独立行政法人 労働政策研究・研修機構の「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によると、オンコールの回数が多い(月に4回以上)診療科には次のようなものが挙げられます。

診療科 月に4回以上オンコール出勤する割合(%)
脳神経外科 36.7%
産科・婦人科 31.3%
呼吸器科・消化器科・循環器科 30.9%
外科 29.0%

参照:独立行政法人 労働政策研究・研修機構|勤務医の就労実態と意識に関する調査|図表 7-3:診療科別にみたオンコールの状況と月当たりのオンコール出勤回数(単位=%)45P

上記の診療科では急変や急患が多いため、オンコールの頻度が高い傾向にあります。また、実際にオンコールで呼び出された際には手術や出産などの時間を要する対応が必要になるため、出勤時の稼働時間も長くなりやすいでしょう。

医師のオンコールにおける報酬や手当

オンコール対応における報酬は医療施設によってさまざまですが、オンコール対応1回につき「待機料」として5,000円程度の手当が出ます。

またオンコール待機中に呼び出しがあった場合の手当については、1回の対応につき1〜3万円程度の定額の場合や、稼働時間や業務内容(手術や出産対応など)に合わせて支給される場合もあります。

オンコール手当が時給換算で支給されることはほぼないため、報酬は当直手当よりも低くなる傾向にあるでしょう。

医師のオンコールがあった際の業務内容

医師のオンコールがあった場合、診療科によっても異なりますが、主に当直医のみでは対応できないような症例の対応や緊急手術といった業務をおこないます。

呼び出しがあった際には迅速に対応する必要があるため、オンコール待機中は入浴時やトイレの際にも連絡に気づけるよう、携帯電話を常時手元に置いて置くことが重要です。

オンコールの待機中の医師の過ごし方

オンコール待機中の医師の過ごし方はとくに決められていませんが、休日ではないため、ある程度制限があります。

  • 勤務先の規定内であれば自由に過ごせる
  • 連絡が取れ、すぐに勤務できる状態であることが重要

オンコール待機中は自由に過ごせるものの、入浴時でも携帯電話の音を聞こえるようにしておく必要があったり、勤務先の病院の近くにいる必要があったりと、完全な休日とはいえません。

勤務先の規定内であれば自由に過ごせる

完全なプライベートの時間とはいえないものの、自宅でゆっくりしたり、買い物や外食をしたりと、ある程度は自由に過ごすことが可能です。

ただし、呼び出しがあった場合は勤務先の規定に基づいた時間内に駆けつける必要があるため、遠出の旅行や、オンコール連絡に気づけないような過ごし方はできません。

いつでも連絡にすぐ気づけるように、「電波が悪い場所にとどまらない」「入浴時やトイレに行く際には携帯電話を持ち込む」といった工夫も必要です。

連絡が取れ、すぐに勤務できる状態であることが重要

オンコール待機中は常に電話に出られる状態で過ごし、呼び出しがあれば必要に応じてすぐに出勤する必要があります。

そのため、オンコール待機中の過ごし方としては、美容院でのカラーやパーマ、マッサージ店での長時間の施術などは向いていないでしょう。

また、映画館での映画鑑賞やコンサートでは携帯電話の電源を切る必要があり、急な連絡に対応できない可能性があるため避けたほうが無難です。オンコールで呼び出された際には迅速な対応が求められるため、待機中の飲酒も避けましょう。

働き方改革で医師のオンコールの過ごし方に変化はある?

医師の働き方改革が進むなかで、オンコールに関する代償休息の確保や報酬体系の見直しなど、オンコール制度が大きく変わる可能性があります。しかし、オンコールと医師の働き方に関する課題はいまだ残っている状態です。

現状、オンコール待機中は病院外で比較的自由に過ごせることから、すべての待機時間を勤務時間に含めることは難しいとされています。そのため、「待機時間が労働時間に該当するかどうか」については、どの程度迅速に勤務先へ駆けつける必要があるのかといった、待機中の活動制限度合などを考慮し、各医療機関が判断することとされています。

現在勤務する病院のオンコール対応に負担に感じている場合は、オンコール対応がない、もしくは回数が少ない病院への転職も検討するとよいでしょう。

参考:厚生労働省|医師の働き方改革に関する FAQ(2023年6月7日ver.)

オンコールが少ない職場はある?

オンコールが少ないといわれる職場には、主に次のようなものが挙げられます。

  • 慢性期病院
  • 内科や精神科、眼科、皮膚科など
  • 所属する医師数の多い病院
  • 急患対応をおこなっていない小規模のクリニック

慢性期病院の患者や、内科や精神科などの患者は比較的急変が起こりにくく少ないため、オンコールの呼び出しがかかりにくいと考えられます。また、所属する医師数の多い病院で働く場合や、非常勤やパート勤務で働く場合も、オンコールの頻度が少ない傾向にあるでしょう。

また、急患対応をおこなっていない小規模のクリニックに勤める場合や、産業医や健診医などとして働く場合は、オンコール対応が求められることはほぼないといえます。

オンコールの負担が大きいと感じる場合は転職も検討しよう

現在勤めている職場のオンコールの負担が大きいと感じる場合は、転職も視野に入れることがおすすめです。上述したとおり、病院の規模や担当する診療科などを考慮すれば、オンコールが少ない職場ではたらくことが可能でしょう。

転職を検討している方には、医師の転職やアルバイトの情報に特化した「メディカルジョブ」がおすすめです。メディカルジョブでは、転職を希望される医師一人ひとりのニーズに合わせた求人情報を提案しています。

オンコールで感じる負担が大きく、オンコールの少ない職場に転職したい方は、ぜひ「メディカルジョブ」を利用してみてください。

まとめ

この記事では、オンコール待機中の医師の過ごし方や、オンコールの実態、オンコールの少ない職場の特徴などについて紹介しました。

オンコール待機中は完全な休日とはいえないため、職場の近くで過ごしたり、常時連絡に気づけるように工夫したりする必要があります。オンコール制度に関しては、医師の働き方改革によって見直されつつあるものの、いまだ課題が残る状況です。

オンコールが少ない職場ではたらきたい方は、転職を検討することもひとつの方法でしょう。オンコールによる時間的な拘束やストレスを減らしたい方は、ぜひ「メディカルジョブ」で理想の勤務環境や年収を叶えられる求人を探してみてください。